医療と生活について

リハビリは?

ロボットスーツ(HAL)による歩⾏訓練をすることによって歩⾏の改善がみられる事がわかってきています。ただし、筋⼒を復活させるものではなく正しい歩⾏動作を学習して歩きやすくするプログラムなので、症状進⾏そのものを⽌めることはできません。

現在は⼊院してHALの訓練を⾏う必要があるために約3週間前後の⼊院が必要となります。年2回以上⾏うことが効果的のようです。

この病気では過度な筋⼒トレーニングを⾏うと逆に残っている神経細胞を擦り減らす事となると考えられるため避けた⽅が良いです。しかし、動かさないと筋⼒は低下しますので、疲れが残らない程度に動かすことは必要です。

また、症状が進むと飲み込みにくいとか話しにくい等の症状も出る⽅もいるため、嚥下訓練や発語訓練も予防的に⾏っていると良いかもしれません。

ロボットスーツ(HAL)による歩⾏訓練

ロボットスーツ(HAL)による歩⾏訓練

⽣活で気を付けることは?

筋痙攣

 筋痙攣 

初めに⾃覚しやすい症状ですが、かなりの痛みを有します。⼿・腕・⾜・脚・体幹・⾸と⾊々な部位で起こります。この疾患で何故起こるかはわかっていませんが、⼀般的にも脱⽔や筋疲労⾃体が痙攣の引き⾦になるようなので気を付けておいた⽅が良いかと思われます。場合によっては主治医に相談して処⽅をしてもらうこともあります。筋⼒が低下するにつれて筋痙攣の症状は落ち着いて来る傾向です。

腕が挙げられない:個⼈によって差はありますが、初めに明らかな筋⼒の低下は上肢に⾃覚することが多いです。腕を上げた状態での作業が困難になったり、急に肩や腕の⼒が抜けたりします。徐徐に重いものを持てなくなったり、腕⾃体を上げることが困難になってきます。

進むと鉛筆を持って字を書くことも難しくなったり、⾃⼒での⾷事も難しくなります。他、トイレの処理、着替えや⼊浴など⾊々な⽇常⽣活の動作が難しくなるため、介助を必要になってきます。時期時期で家族や介護サービスの助けを必要になってきます。


転倒

 転倒 

脚の筋⼒の衰えは初期にはつまずきやすくなることで⾃覚されるかもしれません。徐徐に⻑距離が歩けなくなったり、低いところから⽴ち上がれなくなったり、階段を登れなくなったりと進⾏して、⾃⼒での歩⾏や⽴ち続けることも難しくなります。特に⾃⼒での歩⾏が難しくなるころには転倒の危険性が⼤きくなります。もし転倒して⾻折すると⻑い間の安静が強いられ、それが筋⼒低下に拍⾞をかける可能性があります。

限界を感じ始めたら早めに杖や歩⾏器、⾞椅⼦、電動⾞椅⼦などの利⽤も考えた⽅が良いです。特に補助具給付やレンタルの制度を使うには3か⽉以上の期間を要しますので気を付けてください。(ただ、障害レベルの基準があるため早すぎるとサービスが受けられない事もあります。)


医療費

 医療費 

外来受診だけであればそんなに⼤きな負担にはならないと思いますが、MRIなどの⾼額検査やHAL訓練導⼊や⾻折などで⼊院が必要になると負担は⼤きくなります。本疾患はその病名では難病指定を受けることはできませんが、類似疾患として難病指定を受けることができます。しかし、このことは⼀般には浸透はしていないためスムーズに⼿続きがいかない恐れがあります。普段からこの病気に関わっている病院に相談した⽅が無難だと思われます。他、⾼額医療制度の⼿続きも⾏っていると安⼼ですし、任意の保険での⼊院保障も準備していたら助かるかもしれません。

おすすめのリハビリ・アドバイス

沖縄統合医療学院 講師 ⾦城様より

おすすめのリハビリ・アドバイス

⽇々の⽣活に中にリハビリを取り⼊れましょう。⽇常⽣活動作を維持していくのに役⽴ちます。

筋疲労がでないよう椅⼦に座りながら、寝ながらなど⽇常で取り⼊れられる、ながらで出来る運動をご紹介します。

⼒が⼊りやすい、筋疲労がおこりにくい末梢の筋⾁を中⼼に選んでいます。

無理をせず出来ることからはじめてみましょう。

リハビリ内容はPDFファイル「⾃宅でのリハビリテーション」をご確認ください。

※沖縄統合医療学院 講師 ⾦城様より資料提供

患者会会員より

メンバーの日々のリハビリ

メンバーそれぞれ無理なく今の自身の状態で出来る事を取り入れ毎日の生活に取り入れ自分に合うストレッチを続けるのが大事ですとメンバーからの声もあります!


メンバー C.Iさん(69歳)

リハビリはできるだけ早く行うことです。動くところは動かすようにする。

ペットボトル ブローイングは肺機能が低下した時にしていました。

今私はハーモニカの練習を代わりにやっております楽しくリハビリ をしましょう!

メンバー M.Kさん(54歳)

寝ながらの体幹運動(足を伸ばしながら腹筋だけで足を挙げる感じで)と足首の運動を浮腫み防止もかねて日頃やってます。

メンバー M.Sさん(42歳)

嚥下機能低下しているので、舌のリハビリを空いた時間でしています。

舌を上下左右に可能な限り伸ばし動かしたり、「パ・タ・カ・ラ体操」といってパパパ、タタタ、カカカ、ラララを声を出して舌を動かす意識しながらしてます。

メンバー A.Aさん(69歳)

毎朝起きたら腕を上げ手首を回す運動。指の間を開いたり閉じたり指先運動をしています。

指運動をすると食事もしやすいです。自分に合ったリハビリを見つけるのも大事。


HALを用いてリハビリをしたメンバー

※HALを利用してのリハビリは高額医療費制度を利用すればある程度費用を抑えれますが当疾患は2015年厚労省より救済措置で特定疾患の診断基準を満たせば医療費助成が受けれるようになりました。助成を受けるとより負担額が少なくなります。


メンバー T.Kさん (56歳)

転倒が多くなり主治医に勧められました。

HALをする事で、かかと着地を上向きにつま先で跳ねて歩行する動作を理解する事や体重移動や姿勢など電極を通じて自分自身の歩行情報を得られる事や実際歩行継続する事で体幹のある程度の維持やメンタル的な効果は人間なのであるのではないでしょうか。

但し自分の場合短い入院期間でほぼ毎日ハルをしますが、退院後の疲労は大きいので、疲労感を感じない適度な間隔と回数は考えないといけないかもしれません。

メンバー K.Nさん (67歳)

私は他のメンバーから聞いて主治医にお願いしてHALのリハビリ始めました。

始めて8年になります。

少し歩行がおかしいと思ったら、担当の先生に伝え初めるのは早い方が良いと思います。

現在四点歩行杖を使用しながら短い距離歩けています。

もうすぐ68歳、筋力は低下していて歩行はやはり難しいですがもう少し頑張ってみます。